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昨日行った西荻暗渠散歩。
昨日は「シンゴジマンホール蓋篇」を書きましたが、今日は「松庵川暗渠散歩篇」です。

まずはじめに。
私は暗渠初心者です。
というか、初心者どころか暗渠の「あ」の字もよく分かっていないズブの素人です。

様々な理由から川に蓋をして表からは見えなくなっていたり、それを下水道に転用していたり、マンホールの蓋を求めてさまよって入り込んだ細い路地が実は暗渠だったりと、知っているのはそのくらい。

昔からマンホールの蓋越しに聞こえる水の流れる音を聞くのが好きなのですが、それですら「流れてるね〜」「おお、今日も勢いがいいね〜」と水(下水)の存在を気にはしても、その下に暗渠化され下水転用された川が流れているとか、その先に続く川の流れを想像するということはあまりありませんでした。

マンホールの蓋はインフラ毎に敷設されているので、蓋がどのように繋がっているか見ていきながら、ある程度は地下に張り巡らされたインフラ網の地図を頭に描いて想像して楽しむことはしていても、目で見える範囲だけで、俯瞰で見る経験があまりなかったように思います。

なので、他の参加者の方々が感じながら歩いた内容とは違っていたり、学術的な見地は皆無な内容になってしまうかと思いますが、その点はどうぞご容赦ください。

、、、と、長い前置きを書きたくなってしまうくらいの素人なのに、何故暗渠ネタをこのブログで書こうと思ったのか。

それはひとえに、めっっちゃ楽しかったから!
なのです!!

地図もちゃんと読めなければ、地形を気にしたり川跡を歩く目的で道を歩いたことがほとんどない。
そんな私ですが、以前から暗渠はとても気になる存在でした。

今回、namaさん、高山さんの案内で、幻の川と呼ばれる杉並区の松庵川を辿りながら、楽しかった善福寺川までの道のりを記録しておこうと思います。
(思いの外長くなってしまったので、お時間のあるときにでも読んで頂ければ)

西荻窪駅の南側に降りて線路沿いに右へ進み、シンゴシマンホール蓋を見た後、この副業送水口の手前にある、JRの高架と交わる道を南下。
松庵川暗渠散歩はまずはここからスタートです。
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杉並区といえばこの測量蓋。
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相変わらず男前でかっこいい文字。
この中に、測量で使う杉並区の三級基準点が入っています。

この蓋を見つつ進むと、いきなり坂が始まりました。
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この坂の下一帯が松庵川の男窪なのでしょうか。

中央線と総武線が走っている線路は今は高架になっていますが、昔は地上を走っていて、甲武鉄道(明治39年に国有化され、中央本線の一部になった)を敷くにあたり盛り土が必要で、その際線路の北と南の土地から土を持ってきたそうです。

土を持っていかれて窪地になったところは、線路を境に北側が女窪、そこから斜め南側が男窪と呼ばれ、土を掘った際に水が沢山出たのでそれを排水するために作られたのが松庵川なんだとか。
女窪の水は通称・第二松庵川と呼ばれる方へ、男窪の水は松庵川へと流され、両方とも最終的には西荻窪と荻窪の間に流れる善福寺川へ流れ着くそうです。

今回はその松庵川を下って行きます。

さて。
そうこうしているうちに坂の下へ到着し、左の小道に入っていきます。
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説明されなければ全く暗渠とは気付かないこの道。
実はこの下を松庵川が通っているんだそうです。

このままだとなかなかイメージしづらいので、川部分を青色で塗ってみると、
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川が出現!
今、川の上を歩いているんだ!と脳内補完しつつ、先へ進みます。

途中曲がったり進んだりをしていくと、途中で今まで歩いていたような川幅の道が駐車場の裏に隠れて見えなくなってしまいました。

そのまま脇の道を進むと西荻窪駅へ繋がる道に出ました。
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スクラッチタイルのステキな建物。
でも、川の流れはここで行き止まり。

正面には今まで歩いてきた川幅っぽい痕跡も見当たりません。

「さて、松庵川はこの道をどこから出てきてどこへ流れていくでしょうか」
さっそく高山さんの暗Qが!

松庵川の一部は人口川だそうで、区画整理の図面に合わせてカクカクと曲げられていたり、それほど下っていない地形でも無理矢理下へ掘って流したりしていることもあるとか。

そこで、高いところから低いところへ流れたがる「水の気持ち」になったつもりで改めて地形を気にしつつ周りを眺めてみると、駐車場の裏で隠れていた川の続きを発見し、この坂道をちょっと行くとほんの少し登っている箇所があり、その左側に下がっている道が見えるではありませんか。
どのように川が続くのかなんとなく見えてきたので、予想を伝えてみると、
「正解です」
高山さんからこの言葉が!
嬉しい!!

その左側の道を進み、昔の地図を見ながらnamaさんが「今はマンションや別のお店になっているが、昔はラジウム温泉や映画館、飲屋街があり、この界隈が歓楽街だった」という説明を聞きつつ進むと、そのほかにも昔あったお店の名残を残した特徴的なドアや建物の構造なども教えていただき、今あるお店からは想像できない時代の名残を感じつつ、さらに先へ進みました。

歩いて行く先で一部開渠になっている箇所があり、そこには立派な番犬が。
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凛々しい。
陶器製のこの子は、日夜松庵川を見守る戦士なのですね。

さらに進むとまた一部開渠になっている場所がありましたが、
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後ろを振り返ってみても、
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ブロック塀で塞がれていて、川が続いているとは分かりません。
川部分を塗ってみるとこんな感じですね。


杉の木をモチーフにした、杉並区のガードレール。
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ガードレールの内側に松庵川が通っています。

この道は、マンホーラーにはおなじみの、杉並名物三級基準点の測量蓋と、すぎなみ知る区ロードのすぎまるの案内標、
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いろんな動物の足跡がモチーフになっているS・SR(すぎなみ知る区ロード)の案内標がある道です。
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犬(くま?)馬、人間、鳥、水鳥(カエル?)などの足跡が入っていて可愛いです。

ここも何度か来ているのに、この下に松庵川が流れていると感じながら歩いたことはなかったです。
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川の上を歩いて、川の上でかがんで、川の上で蓋の写真を撮っていたんだなー。

いや、確かに「不自然なくらい幅の広い歩道は暗渠の可能性あり」という暗渠サインはなんとなく知っていましたが、知っているのと考えて確かめながら歩くのは似て非なるものなのですね。

この道をまっすぐ進むと突然歩道が切れて、反対側に歩道が現れる場所がありました。
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水色部分が歩道(松庵川)ですが、川の流れをどのように渡して反対側に流しているのか。
自然な感じだと、黄色で書いた1の経路、掘り進めやすさや経費の面からは赤で書いた2の経路でしょうか。
下水道台帳を見ればどうなっているか分かるのでしょうが、イマイチ見方が分からないので想像するだけで終了。

道沿いにある高井戸第四小学校が偶然校庭開放日だったので中へ入ると、手押しポンプと巨大な右書き量水器の蓋がありました。
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以前、絵画館前で見たものと同型の蓋。

ただ、点検後戻す時に間違ったのか、右側の蓋の上下が逆になっています。
直したい。(ダメ

その先に見える噴水の外側は、松庵川に埋めた管渠の輪切りを利用したものだそうです。
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結構太い菅が入っているのですね。
埋められて見えないものも、こうして外で使われているとその大きさがよく分かります。

しばらく行くとこんな場所が。
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不自然な舗装跡。

これははしご式開渠を埋めた後、周りの土が下がってはしご部分だけ浮き出てきたものだとか。
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こんな感じですね。
緑色部分がはしご部分。
言われないと全く分かりませんでした。

さらに進むとまた歩道が反対側へ移動する場所が。
流路は赤く囲った横断歩道の下を通したのでしょうか。
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杉並区名物金太郎車止め。
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残念ながらここの車止めは両端共に劣化が激しく金太郎の顔が無くなっていました。

お、またはしご跡!
これは分かりやすいですね。
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調子に乗って、ジャンプしながらはしご部分を踏んで先へ進むと思わぬ罠が!

まっすぐ進むと思って安心していたら、突然のカーブ!
はしごの幅でジャンプして進んでいたので、突然の幅の差にとっさには対応できず、あっ!と慌てた途端落ちました、カーブ部分の真ん中に。

脳内でははしご式開渠の上でジャンプしていたので、ドボーンという音が聞こえてきそうでした。
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気を取り直して先へ進みます。
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この道はジャンプせず、おとなしく歩きました。


これもはしご跡。
うーむやはり言われないと分かりません。
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暗渠の上にあった橋跡群。
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暗渠沿いの方々がそれぞれに作ったマイ橋です。


通り沿いだけでなく、松庵川は住宅と住宅の間も通っています。
このように人が余裕で通れる箇所もあれば、
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通行禁止の意思を示す暗渠もありました。
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この通行禁止暗渠の先へ回ってみると、川幅の形で舗装が車道と違っている状態になっていました。
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この角度から見るとより分かりやすいですが、なぜここだけ舗装を変えた(車道と同じく上からアスファルトで覆わなかった)のか。
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川の左右で管理自治体が違うという場合もありますが、ここは同じ杉並区内だし。

川の真ん中に杉並区の境界標が打ってありましたが、んー、どうしてこうなった。
暗渠素人には川の流れが分かりやすくて大歓迎ですが。

他にも、お寺の境内を歩いていると突然現れる松庵川暗渠や、
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突然出てきた駐輪場も。
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、、、と思いきや、これも暗渠で、はしご跡がバイク置き場の間隔にちょうどいい感じだったりと、びっくり物件もたくさんありました。

いかにも暗渠な道を進むと、車止めもステンレス製の棒だったり、

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このように、自転車が通行しやすいように斜めに設置された「思いやり車止め」があったり。

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ちらっ。
杉並区のカラー境界標を覗き見る車止め。
その後ろにはコンクリマンホール蓋が。
お互いに見つめ合ってますね。

その先を進みひらけた道に出ると、暗渠Y字路合流地点が出現。
歩いてきた本流と横にある支流が合流し、奥へと進んでいきます。
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本流の道を通る人の方が多いのでしょうか。
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本流側には車道との段差を埋めるスロープ(緑で塗った部分)がアスファルトで作られていました。
(以前は無かったとか)

今まではまっすぐ道でしたが、ここからくねくねと楽しい道が続きます。

車止めだとつい道という感覚になってしまうのですが、このように橋跡が残っていると跨ぐという動作が必要なので、はっきりと川と橋を意識できますね。
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今日の暗渠散歩で、私の脳内ではこのように川を補完できるようになってきました。
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こうして見ると、本当に川の上を歩いてきたのだな実感します。

5時間くらい歩きましたが、あっという間でした。
今後は今までよりも脳内補完ができて、川の流れを感じられるようになれるかしら。

この後、善福寺川に着いて松庵川下りは終了したのですが、実はほんの少し目を離したすきに迷子になってしまい、私だけゴール地点を見ていないという結果に。

急いで合流しようにも、17時を過ぎていたので、周りは真っ暗。
暗渠って、前後のどこにも人の気配が無いと、こんなにも異次元感が漂うのかと怖くなり、しばらく歩き回ってみるも心細さで泣きそうになってみわさんに電話し、無事みんなと合流。
幸いちゃんとつながりましたが、これでコールしなかったら「やはり異次元に迷い込んでしまったか」と厨二病が発動してパニックになっていたかも。
今年もまたダメダメな私(;_;)

いやぁ、しかし。
うまく伝えられませんが、川の上を歩くのってとても楽しかった!!

そしてなにより、namaさんと高山さんに松庵川を案内していただき、暗渠の見方を教えていただけるという貴重で楽しい経験ができて幸せでした。

今年初の路上観察が暗渠散歩だったのも何かの縁。
マンホールの蓋と暗渠は親和性があるので、これからはますます楽しい散歩ができそうです。